高血圧治療の目的
高血圧治療の目的は血圧を管理して合併症を未然に防ぐことですが、その時点でのリスクの度合いによって治療方針が異なります。高血圧の治療に際しては高い血圧を正常な値にコントロールして恐ろしい合併症を未然に防ぐことが重要ですが、そのためには臓器障害と心血管病の危険因子の有無をチェックしながら治療を進める必要があります。臓器障害では、心臓や脳、腎臓や血管の障害、眼底異常所見の有無がありますし、心血管病の危険因子では糖尿病や喫煙、高年齢などがあります。そして現在の血圧の高さとこれらの臓器障害や危険因子の有無により、リスクを判断するのです。
初診時に血圧が高い場合、別の日に再度血圧検査を行い、並行して血圧のレベルや臓器障害、合併症の危険因子を確認して心血管リスクを総合的に判断します。
初診時の収縮期血圧である上が140~159で心臓の拡張期血圧である下が90~99mmHgで、他の臓器障害や合併症が見られない人は低リスク患者に分類されます。この場合の治療方法は生活習慣の修正を行って3ヶ月以内に血圧を再測定します。この間に血圧が正常値に戻ることがありますが、もし140/90mmHg未満に下がらない場合は3ヶ月後に降圧薬の投薬を始めます。
初診時の血圧が160/100mmHg以上の場合は中等リスクと看做されますので、1ヶ月後に血圧が下がらない場合は降圧薬の投薬を始めますし、180/110mmHg以上の高リスクの重症高血圧の場合は直ちに降圧薬の投薬を開始します。

